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第 5 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーの魅力に迫る「第 3 回:電力効率が大幅に改善 ! その秘密とは」

第 5 世代インテル® Core™ i7-5775C プロセッサー、
インテル® Core™ i5-5675C プロセッサーはともに TDP 65W

デスクトップ向けの第 5 世代として発売されたインテル® Core™ i7-5775C プロセッサーとインテル® Core™ i5-5675C プロセッサーは、ともに TDP が 65W と低いのも特徴の 1 つです。

TDP とは、Thermal Design Power の意味で、そのプロセッサーを搭載した PC を設計する際に必要な放熱能力の目安であり、冷却の必要性の度合いを数値化したものです。つまりは、TDP が低いプロセッサーほど、冷却の必要性が少ないと言えます。冷却の必要性が少ないということは、大掛かりな冷却機構が不要で、小型化静音化にも有利に働きます。

第 4 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーでは、通常モデルの TDP は 84W で、開発コード名 : Devil's Canyon として後から追加されたモデルはさらに高い 88W でした。TDP 65W というのは、末尾に 「S」 が付いた第 4 世代インテル® Core™ i7-4790S プロセッサー、第 4 世代インテル® Core™ i5-4690S プロセッサーといったモデルと同等です。つまり、第 5 世代インテル® Core™ i7-5775C プロセッサー、第 5 世代インテル® Core™ i5-5675C プロセッサーの 「冷却のしやすさ」 は、先代の省電力モデルと同等だと考えることができます。

TDP 65W は 14nm プロセスルールの恩恵

TDP を下げることができた理由として、製造プロセスルールが 22nm から 14nm に微細化したことが大きく貢献しています。プロセスルールが微細化すると、プロセッサーを構成するトランジスター 1 つ 1 つを小さく作ることができます。1 世代進化すると、全く同じプロセッサーを、約半分の面積で作ることができます。

小さくなるとどんなメリットがあるかというと、まずトランジスターを増やす余裕ができます。トランジスターを増やすということは、演算器やキャッシュメモリーを増やせるということで、性能や機能を大きく向上させることができます。実際、第 5 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーでは、多くのトランジスターを使って GPU の演算器 (EU) や動画処理関連の回路を増やし、大幅に描画性能を向上させています。

また、トランジスターが小さくなると電気の通り道が小さくなるため、消費電力や発熱面でもメリットがあります。しかし、近年ではプロセスルールが非常に小さくなったため、「リーク電流」 という問題が浮上し、ただ微細化しただけでは消費電力は低減できなくなってきました。

リーク電流というのは、スイッチが OFF のときにも電流が流れてしまう (ON になってしまう) 現象で、単純に漏れないようにしても抵抗が増えて消費電力も発熱も上がってしまいます。インテルの 14nm プロセスルールでは、22nm プロセスルールで導入した 3D トランジスター技術 (トライゲート・トランジスター) の構造を改良した 「第 2 世代トライゲート・トランジスター」 を導入し、リーク電流が発生しにくくなっています。この最新の技術によって消費電力や発熱を下げることができ、GPU コアのトランジスター数を大幅に増やしても、TDP 65W を実現できたと言えます。

  • インテル® Iris™ Pro グラフィックス 6200 を搭載する第 5 世代 Core™ プロセッサーのダイイメージを見ると、GPU コア (プロセッサー・グラフィックス) に多くの面積を使っていることが分かります。
  • インテルの 14nm プロセスルールでは、3D トランジスター (トライゲート・トランジスター) の構造を改良した 「第 2 世代トライゲート・トランジスター」 を導入し、リーク電流を発生しにくくしています。